「藤井聡太」七段、イベント出演に消極的 先輩棋士からやっかみの声 ( エンターテインメント )

藤井聡太」七段、イベント出演に消極的 先輩棋士からやっかみの声

8/26(日) 5:59配信

藤井聡太

 将棋の藤井聡太七段(16)の快進撃が止まらない。7月31日に史上最年少の通算100局を達成した。通算成績は85勝15敗で、勝率は中原誠十六世名人と並ぶ1位タイの快挙だ。激戦の合間にようやく訪れる夏休みだが、周囲からやっかみの声が出ているという。

 師匠の杉本昌隆七段(49)に藤井七段の夏休みの過ごし方を聞くと、

「七段になり、トーナメント戦でのシードも増えたが、残念ながら王座戦竜王戦は敗退してしまった。この夏休み中の対局は、昨年より少ないと思います」

 確かに、藤井七段の8月の対局は確定しているだけで3局だが、昨年は6局だった。

「夏はイベントに出演する棋士が多いが、藤井七段はそうした出演を制限していて、今夏はイベント出演の予定はありません。先日、研究会のスケジュール調整で日程を聞いたら、“夏休みだから空いています”と答えていました」(同)

 杉本七段の言葉通り、夏は各地で“将棋まつり”などのイベントが開催されて、そこに呼ばれるのは人気棋士の証になる。観戦記者によれば、

「夏のイベントは棋士にとっても、“書き入れ時”。若干見直されましたが、出演料は段位×1万円が慣例になっています」

 つまり、最高段位の九段なら、出演料は1回9万円になる計算だが、

羽生善治竜王は別格。イベント出演に積極的でないご本人の意向を汲んで、連盟は20万円という破格の金額を提示しているが、実は藤井七段も同じ額なのです。連盟は破格の出演料を提示すれば、主催者も尻込みするだろうと考えていました。ですが、藤井フィーバーで“それでも”と出演依頼が絶えず、連盟は頭を抱えています」(同)

誰もが知る人気者

 出演料だけなら、すでに羽生竜王と同格の藤井七段。イベントに出演しないのは、学業と将棋の両立を望むご両親の意向もあるようだが、あるベテラン棋士は不満をこう口にする。

「タイトルを独占している時だったら棋戦も重なるので、“特別扱い”も理解できる。ですが、今は竜王だけなので、羽生さんだって以前より時間はあるはず。そもそもイベントへの出演は将棋の普及が目的。人気棋士ならば、もっと積極的に出演すべきではないでしょうか。これは藤井七段にも同じことが言えると思います」

 とばっちりのようにも聞こえるが、

「対局や研究の合間を縫って、イベントに出演している棋士は少なくありません。高校生とはいえ、藤井七段もプロ棋士。しかも、今や誰もが知る人気者ですから、長い夏休みの数日間くらいイベント出演に時間を割いてもいいのではないでしょうか」(同)

 伝説の棋士阪田三吉は対局で進退窮まり“銀が泣いている”と呟いたという。やっかみに詰まされそうな16歳の天才棋士も、巧手が見つからずに泣いている? 

週刊新潮」2018年8月16・23日号 掲載

新潮社

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